BTCは利下げ観測後退で大幅反落 9月の上げ幅を吐き出し正念場へ

25日のビットコイン(BTC)円は1687万7565円から取引が始まった。前日に節目の1700万円に肉薄した相場だが、東京時間のこの日の相場は序盤から戻り売りが入り、1670万円周辺まで水準を落とした。米国時間序盤に発表された、米GDP成長率などの一連の四半期次データは市場予想を上回ったことに加え、新規失業保険申請件数が改善し、ここもとの利下げ観測後退を促す結果となった。指標発表直後のBTCは上下に振れるも、中盤には1630万円近辺まで一段安を演じ、ドル建てでは11万ドル(≒1649万円)を明確に割り込んだ。その後は下げ止まるも、終値は1636万8162円と今月7日ぶりの安値を記録した。


一連の米経済指標が景気の底堅さを示したことに止まらず、米NY連銀のウィリアムス総裁やサンフランシスコ連銀のデイリー総裁らも利下げを急がない姿勢を示し、定量と定性の両面で利下げの継続可能性が疑問視される格好となった。こうしたなか、本日発表の8月の米個人消費支出(PCE)デフレーターでは前年同月比で+2.7%と2月ぶりの伸びの加速が予想されており、利下げ観測が一層後退する可能性には注意が必要だろう。ドル建てのBTC相場は既に9月の上げ幅の殆どを吐き出しており、足元の水準を維持できなければ更なる失望感を誘うと指摘され、正念場を迎えていると言えよう。



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bitbank Report 2025/09/26:BTCは利下げ観測後退で大幅反落 9月の上げ幅を吐き出し正念場へ