割安AIアプリ台頭でプチショックの様相 BTCはどうなる?
27日のビットコイン(BTC)円は1603万7048円から取引が始まった。中国製のAIアプリ、ディープシークがiOS米国版のAIアプリランキングで首位に立ったことで、この日は朝方からナスダック先物の急落に連れてBTCは下値を模索する展開となり、東京時間終盤には10万ドル水準(≒1553万円)を割り込んだ。欧州時間に入ると1517万円まで下値を広げたが、ディープシークが想定以上にエヌビディアのH100チップを駆使しているとの憶測が広がる中、ディープシークがアクセスを中国本土の電話番号保有者のみに制限したことなどを受け、米株先物が反発し、BTCも下げ幅を縮小した。米国時間には一時押す場面もあったが、引け後には押し目買いの様相で切り返し、終値は1587万6239円と、10万ドル水準を回復した。
ディープシークの台頭によるナスダック総合の急落を受けて昨日は金(ゴールド)にも換金売りが入り、プチショックの様相を呈した。一部のAI専門家からは疑念が浮上しているが、エヌビディアは発表文で、ディープシークは「優れたAIの進歩」と評価、チャットGPTのサム・アルトマン氏も「素晴らしいモデル」と評価しており、米AI関連株は多大なダメージを受けた。ただ、AIモデルの効率化に進歩があったという点はポジティブな話と言え、本当に低コストAIアプリが実現可能であれば業界やユーザー的にも良い話だ。リスクの台頭でBTCは先行して売られた格好だが、米国時間の反発から鑑みるに、売りは一巡したとみている。本来であれば関係のない下落であり、明日から中国の春節アノマリーもあると考えれば、本日は割安感から買い戻しが入りやすいか。
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bitbank Report 2025/01/28:割安AIアプリ台頭でプチショックの様相 BTCはどうなる?