BTCは今年最後の目玉材料を目前に失速 市場に警戒感広がる
17日のビットコイン(BTC)円は1634万円から取引が始まった。前日の史上最高値更新や、米国での戦略的BTC備蓄(SBR)実現への期待感から、相場は東京時間から強含みに推移し、欧州時間に入ると史上最高値を更新し1657.8万円まで上昇した。その後は失速する場面もあったが、欧州議会議員がEUでのSBR確立と中央銀行デジタル通貨(CBDC)廃止を求めたことを好感し、米国時間序盤には1665万円に浮上した。一方、本日最終日を迎える米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、この日の米株式市場は警戒感から軟化。今週のBTC相場の支援となっていたハイテク株も失速し、BTCは徐々に上げ幅を縮小した。今朝方には一時1620万円近辺まで水準を下げる場面もあったが、終値は1632.6万円と前日からほぼ変わらずとなった。
本日は今年最後の目玉材料、FOMCが最終日を迎える。FF金利先物市場は引き続き今回の会合での25bp利下げをほぼ完全に織り込み、来年は2回の25bp利下げを見込んでおり、「タカ派的利下げ」に備えている。ただ、週明けも指摘の通り、声明文とパウエル議長の記者会見で、当局者らがどれだけインフレ再燃への警戒感を示すかは不確定要素となっており、仮に利下げ停止の可能性を滲ませる文言や発言があれば、BTCには向かい風となろう。BTCが上値を伸ばすには、来年にかけてインフレが目標の2%に向かうという自信が示される必要があるだろう。昨日は警戒感からかデリビットのオプション市場で100,000ドルストライクのプットが物色されており、相場反落の場合、100,000ドル(≒1537万円)周辺が下値目途となりそうだ。
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bitbank Report 2024/12/18:BTCは今年最後の目玉材料を目前に失速 市場に警戒感広がる