BTC反落で週明けの上昇を解消 米国で徐々に広まるビットコイン・ストラテジー
28日のビットコイン(BTC)対円相場は反落し、前日の上げ幅を解消した。前日の相場は1075万円から一時1105万円まで上昇したが、終値にかけて半値押し水準まで下げると、この日は東京時間から売りが先行し全値押しを達成。さらに、マウントゴックスが巨額のBTCを動かしていることが検知されると、相場は1060万円周辺まで下げ足を速めた。その後、カルプレス氏がBTCの移動を配布への準備だと発言すると相場は復調したが、その後発表された米コンファレンス・ボード(CB)の消費者信頼感指数は上振れたことで、再び上値は抑えられた。一方、この日は米医療サービスのセムラー・サイエンティフィックが準備金として4000億ドルのBTC購入を発表したことや、トランプ前米大統領が政府の債務問題を解決する手段としてビットコインの可能性に興味を示していると報じられ、BTCは上値が重くも底堅い推移となった。
本日のBTC相場は底堅い展開を想定する。BTCの対円相場は週明けに上昇するも、ドル建て相場が下降チャネル上限に達すると反落し、昨日は上げ幅を完全に掻き消した。ただ、CBの消費者信頼感指数が上振れるも相場は底堅い推移で先週から安値を切り上げており、相場は短期的に三角保ち合いを形成している。31日の4月米個人消費支出(PCE)の発表まで相場は方向感を示しづらいと指摘されるが、米企業のビットコイン・ストラテジー採用や大統領候補が関心を示していることで下値は支えられており、本日のBTCは保ち合いの中で小確りと推移するか。目先では69,000ドル(≒1085万円)が相場の抵抗となりそうだが、同水準の上抜けに成功すれば70,000ドル(≒1101万円)まで戻す余地があると見ている。
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bitbank Report 2024/05/29:BTC反落で週明けの上昇を解消 米国で徐々に広まるビットコイン・ストラテジー