BTCは1000万円を奪回 米インフレ鈍化も相場続伸は難しいか?
15日のビットコイン(BTC)対円は反転上昇し、およそ3週間ぶりに終値で1000万円を回復した。この日のBTC円は966.6万円で取引を始めると、東京時間は小確りと推移し970万円を回復した。欧州時間に入ると米債利回りの低下を眺め980万円にタッチ。その後発表された4月の米消費者物価指数(CPI)が3月の伸びから鈍化し概ね市場予想と一致すると、年内の米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が強まり、BTCは上値を追う展開に転じ65,000ドル水準となる1002万円周辺まで戻した。米市場終盤には、BTCは65,000ドル水準の上抜けに成功し、一時は1028万円まで上昇した。
本日のBTC相場は上昇一服となるか。昨日のBTCは上値目途と指摘した65,000ドルを突破し想定以上の強さを見せたが、4月23日の戻り高値で次のチャートの節目となる67,000ドル(≒1032万円)の到達にはやや力不足となっており、足元の相場水準ではやれやれ売りがでやすい可能性が指摘される。米CPIの結果は、勿論、スタグフレーション懸念を後退させるポジティブな内容ではあったが、3月の3.5%から3.4%と軽微な鈍化では、9月の利下げ開始を確信できる内容ではないと言えよう。とは言え、FRBの利下げ期待とテクニカルの改善でBTC相場の下値は堅いと指摘される他、4月下旬から相場のレジスタンスとなっていた65,000ドルがサポートに転じることも期待され、目先のBTCは揉み合う展開を想定している。
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bitbank Report 2024/05/16:BTCは1000万円を奪回 米インフレ鈍化も相場続伸は難しいか?