米CPI上振れもBTCは反発 失望感払拭で上値を試すか?

10日のビットコイン(BTC)対円は反発し、前日の下げ幅の殆どを縮小した。前日にBTCドルの三角保ち合い上放れが騙しとなり失望感が広がった一方、CMEの窓が半分埋まったことや、デリバティブ市場の過熱感後退でこの日のBTC円は1050万円を挟み込み底堅い推移で始まった。注目された3月の米消費者物価指数(CPI)は、市場予想の3.4%を上回る3.5%となり、コア指数も3.8%と上振れ、米債利回りの急騰に逆行してBTCは一時1031万円まで押したが、これによりCMEの窓を完全に埋めると、香港で現物ビットコインETFが今月15日にも承認されるとの見通しや、バイナンスでクジラのBTC買いが観測されたことを背景に相場は反発。その後もBTCは上値を伸ばし、1080万円近辺で取引を終えた。


米CPIの上振れに加え、昨日公開された3月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、現状の政策金利の水準が想定より長く維持される可能性について言及されていた。これにより昨日の米株と金(ゴールド)は下落した訳だが、BTCには俄かに大口の買いが入った。米国でのETFが大きな成功となったことに鑑みれば、香港でのETF承認も材料視されておかしくはないが、来週のBTCの半減期も引き続き相場の支援材料となっていると指摘される。BTCドルは再び三角保ち合いのブレイクアウトに成功。米債利回りの急騰も気になるところだが、債券相場には売られ過ぎ感も確認される。BTCは騙し上げによる失望感も払拭されたと言え、今度こそ半減期に向けた上昇を演じるか。



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bitbank Report 2024/04/11:米CPI上振れもBTCは反発 失望感払拭で上値を試すか?