ETFフロー改善もIBIT流入は下火 BTCは上値トライの契機逃したか?
26日のビットコイン(BTC)対円は1056万円で取引を開始。東京時間には、前日にフィデリティのビットコインETF(FBTC)に2.61億ドルと平均値(1.46億ドル)を超える資金流入があったことで、ETFフローの改善期待から相場は確りと推移し、一時は前日高値の1075万円を上回ったが、その後ブラックロックのIBITへのフローが引き続き下火となったことが明らかとなると、相場は上値を重くした。米時間に入ると、2月の米耐久財受注の上振れを受けてBTC円は上げ幅を解消。一方、その後発表された3月の米消費者信頼感指数が市場予想比で下振れると、米債利回りが反落し、BTC円はこの日の始値周辺で底堅い推移に転じた。
25日のIBITへの資金流入は1890万ドルと平均値の+2.62億ドルを大きく下回り、不発感からBTCは上値トライに失敗した。ただ、FBTCには昨日も2.79億ドルの流入が確認され、全体では現時点で既に2.25億ドルの純流入となっており、ETF需給の改善が引き続き相場の下支えとなろう。他方、本日から29日にかけてはデリビットでBTCのオプションカットを控えており、中心限月となる29日限のオプションには、65,000ドル(≒986.4万円)と70,000ドル(≒1062万円)ストライクに建玉が集中している。こうした中で米国市場は29日に発表される2月の米PCEへの警戒感を強めており、BTCは昨日で短期的な上値トライの契機を逃した印象もある。オプション市場のマグネット効果でBTC相場の下値は堅いと見ているが、本日も揉み合いが続くか。
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bitbank Report 2024/03/27:ETFフロー改善もIBIT流入は下火 BTCは上値トライの契機逃したか?