ETF絡みの需給改善でBTC上伸 フローは純流入に転換
29日のビットコイン(BTC)対円は上昇し、およそ2週間ぶりに終値で630万円を回復。ドル建てでは節目43,000ドル(≒633.6万円)を回復した。この日のBTCは622.5万円で寄り付くと、アジアから欧州時間までは取引材料に乏しく630万円を背に揉み合いに終始した。一方、米国時間に入ると、ブラックロックの現物ビットコインETF(IBIT)の売買代金がグレイスケールのGBTCを上回っているとブルームバーグのアナリストが指摘し、需給改善期待が相場を押し上げ、BTCは上伸。この日は米国債の需給悪化懸念後退に伴う利回りの低下や、米株の堅調な推移もBTC相場の下支えとなり、BTCはその後も上げ幅を維持した。
昨日の相場上昇でBTCはドル建てでボリンジャーバンドのセンターラインと一目均衡表の雲上限の上抜けに成功し、テクニカル的なセンチメントはさらに改善したと言える。現物ビットコインETFを巡っては、一日を通して結局GBTCの売買代金がIBITを超えたが、最新の26日分のデータでは4営業日続いたファンドからの純流出が純流入に反転。GBTCからの資金流出ペースも継続的に減速しており、需給の改善が引き続き相場の支援材料となろう。BTCはドル建てで2週前の高値43,547ドル(≒641.7万円)を窺う展開となっており、本日同水準の上抜けに成功すればETF取引開始日の下げ幅を縮小し、46,000ドル(≒667.8万円)を目指す展開を想定している。