BTCは大幅反発で年初来高値更新 3.8万ドルの抵抗を再びトライ

15日のビットコイン(BTC)対円は大幅反発し、今月9日に付けた年初来高値の572.5万円を僅かに更新した。テクニカル的な過熱感から前日に530万円近辺まで押したBTCだったが、相対力指数(RSI)のダイバージェンス解消により、この日の東京時間は530万円台中盤で揉み合いで始まると、徐々に押し目買いが入り、欧州時間中盤には540万円を回復した。米時間朝方に発表された一連の経済指標はまちまちな結果となり、BTCは一時540万円台中盤で上げ渋るも、インフレ指標の伸び鈍化により底堅く推移すると、一部アルトの急伸に連れ高となり、570万円近辺まで踏み上げた。その後もジリ高基調が続いたが、38,000ドル水準となる574.3万円で上値を抑えられている。


10月の米卸売物価指数(PPI)は下振れたものの、9月の小売売上高が上方修正され(+0.7%→+0.9%)、11月のNY連銀製造業指数は大幅に市場予想を上回り(-2.6→9.1)、昨日の米長期金利は反発した。尤も、10月の小売売上高は-0.1%と前月比では顕著な低下が示された他、米債利回りは前日の急落の反動で上昇した節もあると言える。直近の米国の消費とインフレの傾向としては、減速・鈍化傾向が示されており、昨日の債券市場の動きを深く考える必要はないだろう。一方、BTCは再び節目の38,000ドルがレジスタンスとなっており、本日は利益確定の売りにも注意したい。ただ、アルトの復調、米インフレ率鈍化、テクニカルの改善と強地合いを連想させる市況ともなっており、本日は底堅い展開が見込まれる。38,000ドルの上抜けに成功すれば、40,000ドル(≒605.1万円)が上値目途と見ている。



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bitbank Report 2023/11/16:BTCは大幅反発で年初来高値更新 3.8万ドルの抵抗を再びトライ