FOMC通過でBTCは3.5万ドル回復 次の上値目途は?
11月1日のビットコイン(BTC)対円は530万円台を回復し、年初来高値の526.6万円を更新した。この日の相場は524.3万円で取引を始めると、東京時間はジリ安となり、欧州時間序盤には522万円近辺で揉み合いとなった。その後、10月のADP雇用統計の下振れを受け、相場は一時530万円に乗せるも、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え伸び悩むと、9月のJOLTs求人件数の上振れを受けて517万円まで急落した。一方、この日発表された米製造業の指標が軒並み下振れたことで、相場は下げ幅を縮小。FOMCでは2会合連続で金利据え置きが決定された他、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の姿勢軟化が窺えたことがハト派的と捉えられ、BTCは537.3万円まで急伸した。
FOMCは想定外にハト派的な内容だった。パウエル議長は引き続き利上げの余地を残しつつも、経済見通しで示されている年内残り一回の利上げの可能性については「12月の会合は何も決まっていない」と、裏を返せば利上げ終了もあり得る発言があった。また、現状の政策については引き締め過ぎと緩め過ぎの状態が「拮抗し始めている」と追加利上げに慎重な姿勢を示した。BTCは対ドルで35,000ドル(≒526.2万円)のレジスタンス上抜けに成功しており、重要イベント通過によるアク抜け感も相まって本日も上値を試すか。目先の上値目途としては、オプション市場で建玉が集中する40,000ドル(≒601.3万円)を想定しているが、BTC日足ではRSIの若干のダイバージェンスも確認され、もう一段の相場上昇に成功した後は流石に値幅調整が入りそうだ。
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bitbank Report 2023/11/02:FOMC通過でBTCは3.5万ドル回復 次の上値目途は?