本日はいよいよパウエル議長のスピーチ BTCはどっちに動く?

24日のビットコイン(BTC)対円は、外国為替市場でのドル円相場の急速な反発を受けて、383万円周辺からジリ高となり、東京時間は前日高値を試す展開となった。一方、欧州時間に入ると相場は387万円周辺で失速。その後発表された米経済指標で、7月の耐久財受注が下振れたものの、シカゴ連銀全米活動指数の上昇と新規失業保険申請件数の低下を受け米債利回りが反発すると、BTCは徐々に上値を重くし、米株式市場序盤に急反落を演じた。これにより、BTC相場は東京時間の上げ幅を完全に掻き消し380万円近辺まで押したが、ドル建てで26,000ドル周辺となる同水準で下げ止まると、その後はやや買い戻しが入り、プラス圏を僅かに回復した。

第1表:前日のBTC対円四本値と値動き 出所:bitbank.ccより作成

第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成
本日はいよいよジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のスピーチが予定されている(午後11:05〜)。直近の米経済指標の強さから、引き続き「必要であれば追加利上げに踏み切る」というややタカ派的な姿勢を強調すると予想される一方、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での経済見通し発表を前に追加利上げを断定することも避けると見ており、利上げ停止に向けた趨勢を掴みにくい状況は変わらないか。ただFF金利先物市場では、11月の追加利上げの可能性を既に40%以上織り込んでおり、議長の発言がこれまでより明確にタカ派に傾斜したと判断されない限り、BTCは材料出尽くし感から買い戻しが入る余地もあると指摘される。

第2図:ビットコインのハッシュレート、ディフィカルティチャート(左)と先物資金調達率(右)チャート 日次 出所:bitbank.cc、Glassnodeより作成

第2表:その他BTC市況データ 出所:bitbank.cc、Glassnode、CoinGeckoより作成

第3表:アルトコイン概況 出所:bitbank.ccより作成
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bitbank Report 2023/08/25:本日はいよいよパウエル議長のスピーチ BTCはどっちに動く?