BTCは上値を試す展開 このまま続伸できるか?

23日のビットコイン(BTC)対円は380万円周辺での揉み合いで始まった。欧州時間に入ると、ドイツ、ユーロ圏、英国の8月総合購買担当者景気指数(PMI)速報値が軒並み低下し市場予想を下回ったことで、ポンドとユーロが対ドルで急落。これによるドル指数の急伸、及びドル円相場の下落がBTC円の重石となり、相場は一時375.46万円まで下落した。一方、その後発表された米国の8月PMI速報値も市場予想比で下振れたことで、欧州時間のドル高の流れが逆流すると共に米債利回りが急低下。すると、BTCは徐々に戻りを試す展開となり、380万円台後半まで踏み上げた。今朝方にはやや戻り売りが入るも、終値では380万円台中盤を維持。ドル建てでは今週の高値を終値で上回った。


このところの米国の経済指標は景気の底堅さを示すものが多々散見されていただけに、総合PMIの低下は市場心理の下支えとなった格好だ。ただ、昨日はナスダック総合が1.59%と上伸した割にBTCはドル建てでも1%超程度の上昇と比較的控えめな値動きとなっており、重要イベントを控えリスクの高いBTCには依然として積極的な買いが入りづらい状況と言えよう。テクニカル的には、相対力指数(RSI)が「売られ過ぎ」とされる30%を割ったままだが、トレンド指標は地合いの弱さを示唆しており、切っ掛け待ちの現状では引き続き上にも下にも相場の方向感が定まりにくいと見ており、昨日のBTC相場の反発で先行きを楽観するのは禁物か。


