BTCは3.1万ドル台定着ならず TradFi参入相場に息切れ感
27日のビットコイン(BTC)対円は反発し、直近3日間の下げ幅を奪回した。前日にドル建てで節目の30,000ドル水準(≒431.5万円)で下げ渋った相場は、この日はジリ高に転じて始まると、ビットコインキャッシュ(BCH)の上伸に連れ高となり440万円を回復。さらには、フィデリティが現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)の申請準備をしているとの報道で、相場は445万円まで上値を伸ばした。しかし、これにより相場はドル建てで31,000ドルを僅かに上回ると、すかさず売りが加速し反落。この日は堅調な米指標を受けた米債利回りの上昇も相場の圧迫材料となった他、先週、米ネバダ州金融機関局から、顧客資産出金に対応できない状態にあるとして業務停止命令を受けていた暗号資産(仮想通貨)管理会社のプライム・トラストが、再度管財人の氏名を求められたことが材料視された。


本日のBTC相場は小緩む展開となるか。フィデリティもビットコインETFの申請準備をしているとのことで、伝統的金融機関(TradFi)参入のニュースフローが延命されたが、やはり31,000ドル台定着は厳しかった。そこに、プライム・トラストの「不祥事(出金対応のために顧客資産で仮想通貨を買っていた疑いや、ウォレット移行前に管理していた顧客資産にアクセスできなくなっていた疑い)」が浮上し、米証券取引委員会(SEC)から業界への風当たりが強くなるなか、新たな懸念材料となった。BTC対ドルは、先週末から終値での31,000ドル乗せに3度失敗しており、「TradFi参入相場」の息切れ感もうかがえる。本日は午後10時半から欧州中央銀行(ECB)主催のフォーラムにて、日米英欧の中銀主催らのパネルディスカッションが予定されており、米国債利回りの動きには注意したい。



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bitbank Report 2023/06/28:BTCは3.1万ドル台定着ならず TradFi参入相場に息切れ感







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