取引所保有BTC年初来最も低い水準へ、今後も底堅い動きとなるか
今週の値動き
- 今週のビットコインは11月27日の561万円から取引が始まりました。週始めは上値が重い展開となり、売りが先行しました。一方、価格は550万円を割り込んだ辺りから買い戻しが入り、週央以降は底堅い動きになりました。今週は560万円近辺の高値を何度も試しています。現在の強いレジスタンスとなっていますが、本日もこの上値を試す動きとなっています。1時間足は足元で24時間移動平均線(24EMA)を上回り強い値動きとなっています。週全体では安値を切り上げ高値を更新しようとする相場になっており、高値更新の可能性が高まっています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。一方、ここ数週間、相場が調整局面を迎えたためFRのプラスは縮小傾向です。短期的なロングポジションはすでに解消されています。値動きは底堅い一方、FRに過熱感はなくまだ逆張りのショートポジションを保有しているトレーダーも多くいると考えられます。FRが現在の水準を維持するようなら今後も上値を追う展開が期待されます。
2.先物価格乖離(3ヶ月)
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率はここ1週間で見ると下落傾向にあります。現在は7.6%程度で推移しています。長期的な投機筋は今後の相場をかなり強気に見ていることがわかります。先週は相場の高値圏で一時9%まで上昇する場面もありましたが、ここ2週間で見るとほぼ横ばい推移となっています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落しており、ユーザーが取引所から現物を引き出す動きが見られます。10月から11月にかけて同指標が上昇する場面もありましたが、現在はすでに今年最も低い水準となっています。買い需要がかなり強いと見られ、取引所で売られる可能性がある現物の量は枯渇しています。
2.含み益アドレス割合
- ビットコインアドレスで含み益が出ている割合の推移は、足元で価格が上昇している影響から今年最も高い水準となっています。現在は84%のアドレスで含み益が出ていることを示しています。多くの投資家が利益を出している状態にあり、今後どのタイミングで利確売りが出るか注目です。現在の取引所保有BTCを見る限りは、まだ大きな利確売り需要はないようです。
まとめ
- 今週のビットコインは押し目を付ける場面もありましたが、週後半に入り再度高値を試す動きとなっています。短期のデリバティブ市場のFRを見ても過熱感は無く、高値を更新する可能性は高いと見られます。取引所保有のBTCが減少傾向にあることからも、今後の相場も底堅く推移することが予想されます。