BTC週次分析|BTCは上昇トレンド入り、ETF流入とショート清算が追い風

今週の値動き

今週のビットコインは、1001万円近辺から取引を開始しました。週明けから価格は底堅く推移し、1000万円近辺では買い需要が意識される展開となりました。先週まで上値の重い動きが続いていましたが、今週は下値を大きく崩すことなく推移し、徐々に買い戻しが入りやすい地合いへと変化しました。
週央水曜日には価格が急騰し、相場のモメンタムが大きく改善しました。これまで上値抵抗として意識されていた1080万円台を明確に上抜けたことで、短期的な弱気地合いは後退し、上昇トレンドの発生が確認されました。出来高も増加しており、上抜けに伴って買いが強まったことが示されています。
木曜日も上昇の流れは続き、価格は1150万円台まで上昇しました。足元では24時間移動平均線(24EMA)を大きく上回って推移しており、短期的な値動きは強含んでいます。移動平均線との乖離が広がっているため、短期的な過熱感には注意が必要ですが、現時点では買い優勢の地合いが続いています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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無期限先物の資金調達率(FR)は、今週久々に0.01%を超える場面が見られました。BTC価格が水曜日以降に急騰し、1150万円台まで上昇したことで、デリバティブ市場でもロングポジションを積み増す動きが強まりました。FRの上昇は、短期トレーダーの間で上昇継続を見込む動きが広がったことを示しています。
一方で、足元ではFRが再び0.01%を下回って推移しています。価格が急騰した後は一部で利益確定売りや新規のショートポジションも入り始めており、デリバティブ市場では買い一辺倒ではなく、上値への警戒感も出ていると考えられます。短期的には、急騰後のポジション調整が入りやすい局面です。
ただし、FRは依然として大きく過熱した水準には達していません。ロングポジションの増加は確認されるものの、過度なレバレッジによって相場が押し上げられている状況とは言い切れず、現時点では健全な範囲で買いが入っていると見られます。
2.ロング・ショート清算推移

今週の先物市場では、ショートポジションの大規模な清算が発生しました。チャート上では、BTC価格の急騰と同時にショート清算が大きく膨らんでおり、1時間あたりでは最大で約8億ドル規模の清算が発生しています。これは2021年以降で最大の水準となっており、今回の上昇が通常の買い需要だけでなく、ショートポジションの巻き戻しを伴った急騰であったことを示しています。
特に、直近までBTC価格は1000万円近辺で上値の重い展開が続いていたため、下落継続を見込むショートポジションが積み上がっていた可能性があります。しかし、水曜日以降に価格が1080万円台のレジスタンスを上抜けたことで、ショート勢の損失確定が相次ぎ、強制清算が価格上昇をさらに加速させる展開となりました。
今回の清算は、短期的には相場のモメンタム改善を示す材料です。大きく積み上がっていたショートポジションが解消されたことで、売り圧力の一部が後退した可能性があります。一方で、清算主導の上昇は一時的に値動きが大きくなりやすく、その後は利確売りやポジション調整が入りやすい点には注意が必要です。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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3カ月先の先物価格と現物価格の乖離率は、足元で4%台を維持しています。7月以降、乖離率は比較的高い水準で推移しており、先物市場では一定の先高観が残っている状況です。一方で、今週の価格急騰時には乖離率が大きく拡大しておらず、3カ月先物市場で新たに強い買いが入った動きは限定的でした。
BTC価格は水曜日以降に急騰し、1150万円台まで上昇しましたが、乖離率は既に4%台で推移していました。これは、1000万円近辺で推移していた段階から、一部のトレーダーが将来的な価格上昇を織り込んでいた可能性を示しています。今回の上昇は、3カ月先物で新規の買いが大きく膨らんだというよりも、ショートポジションの清算や短期的な需給改善によって加速した面が大きいと考えられます。
一方で、乖離率が4%台で高止まりしていることは、先物市場の強気姿勢が完全に後退していないことも示しています。現物価格に対して先物価格が一定のプレミアムを維持しているため、中期的な上昇期待はまだ残っています。ただし、価格上昇に対して乖離率がさらに拡大していない点からは、先物市場の買い余力にはやや慎重な見方も必要です。
今週のオンチェーン
1.含み益アドレス割合
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ビットコインの含み益アドレス割合は、足元で65%近辺まで上昇しています。8月中旬までは50%近辺まで低下していましたが、直近の価格急騰に伴い、含み益状態にあるアドレスの割合が大きく回復しました。これは、1000万円近辺で取得した投資家の損益が改善し、市場全体のセンチメントが短期的に好転していることを示しています。
含み益アドレス割合が50%近辺から反発する動きは、相場の下落局面が一巡しつつある可能性を示す材料として注目されます。含み損を抱えるアドレスが減少することで、投資家心理は改善しやすく、売り圧力の後退にもつながりやすいと考えられます。
また、前回の4年サイクルでも、含み益アドレス割合が大きく低下した後に反発へ転じる動きが見られました。今回も同様に、50%近辺から65%近辺まで急回復したことは、調整終了を示すシグナルとなるか注目されます。
2.取引所保有BTC数量推移
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取引所が保有するBTC数量は、足元でおおむね横ばいで推移しています。8月初旬にかけて一時的に増加する場面も見られましたが、その後は大きく方向感を示す動きにはなっておらず、現物市場の需給はまだ明確に改善したとはいえない状況です。
一般的に、取引所保有BTCが減少する局面では、投資家がBTCを取引所から外部ウォレットへ移動している可能性があり、短期的な売却圧力の低下として意識されます。一方、現在のように高水準で横ばいが続く場合は、取引所に残るBTCが戻り局面で売りに回る可能性もあり、上値を抑える要因となります。
今週のビットコインは急騰し、1150万円台まで上昇しましたが、取引所保有BTCが大きく減少していない点は慎重に見たい材料です。価格が強く上昇するには、現物の売り需要が後退し、取引所保有BTCが明確に低下する動きが確認されることが望ましいといえます。
現物ETFのネットフロー
米国現物ETFのネットフローを見ると、足元ではまとまった資金流入が確認されています。直近の流入額は今年5月以来の高水準となっており、ETF経由でビットコインを買い入れる動きが強まっています。これまで上値の重い展開が続いていた中で、機関投資家からの買い需要が戻り始めている可能性があります。
特に、ビットコイン価格が1000万円近辺で推移していた局面では、相場の弱さが意識されていました。しかし、ETFへの資金流入が増加したことで、売られ過ぎと判断した投資家の買いが入ったと考えられます。現物ETFへの流入は、直接的な現物需要につながりやすいため、今回の価格急騰を支える重要な材料となりました。
一方で、ETFフローは日々の変動が大きく、単発の流入だけで相場の基調転換を判断するのは早計です。今後も高水準の資金流入が続くかが重要であり、継続的な買い需要が確認されれば、1150万円台での価格維持やさらなる上値追いを支える材料となります。
まとめ
今週のビットコインは、1080万円台のレジスタンスを突破したことで上昇のモメンタムが発生し、1150万円台まで大きく上昇しました。これまでの揉み合い相場を上抜けたことで、短期的な弱気地合いは後退し、買いが入りやすい展開へと変化しています。
デリバティブ市場では、ショートポジションの大規模な清算が発生し、価格上昇を加速させました。一方で、FRや先物価格乖離率を見ると、過度な過熱感までは確認されておらず、先物市場ではまだ追加の買い余地も残されていると考えられます。
現物市場では、米国現物ETFに今年5月以来の高水準となる資金流入が確認されており、機関投資家による買い需要が相場を下支えしています。売られ過ぎていたビットコインに現物買いが入ったことで、今回の上昇には一定の需給改善も伴っていると見られます。
短期的には急騰後の利益確定売りや調整が入る可能性があります。ただし、レジスタンスを上抜けた後は買いが継続しやすい地合いとなっており、強い押し目では買い需要が入りやすい状況です。来週以降は、1150万円台を維持できるか、また押し目を形成した場合に1080万円台から1100万円近辺がサポートとして機能するかが焦点となりそうです。












